団信に加入しているから生命保険は不要?それは違います
住宅ローンを組むと、多くの場合「団体信用生命保険(団信)」に加入します。団信は、ローン契約者が死亡または高度障害状態になったときに、住宅ローンの残債を保険会社が肩代わりしてくれる仕組みです。
私も4,950万円の住宅ローンを組む際に団信へ加入しました。「これだけ大きな借金が帳消しになるなら、もう生命保険はいらないのでは?」と正直思っていました。しかし、妻の妊娠が判明し、6月に第一子(女の子)が生まれることが決まってから、その考えは大きく変わりました。
この記事では、団信でカバーできること・できないこと、収入保障保険が子どものいる家庭に向いている理由、そして保険料の目安までを整理してお伝えします。
団信がカバーできること・できないこと
団信でカバーできること
- 死亡または高度障害時の住宅ローン残債の返済
- 特約によっては3大疾病(がん・心筋梗塞・脳卒中)や就業不能状態への対応
団信でカバーできないこと
- 住宅ローン以外の生活費・養育費
- 妻(配偶者)が死亡した場合の補填
- 子どもの教育費・習い事などの将来費用
- 葬儀費用・相続関連の費用
- 自分が死亡した後の家族の日常生活費
団信はあくまで「住宅ローンをゼロにする」ための保険です。住宅ローンが消えれば家賃がかからなくなるという意味では大きなメリットですが、それ以外の生活費や養育費は一切保障されません。
子どもがいない共働き夫婦であれば、片方が亡くなっても残った配偶者の収入だけで生活を立て直せる可能性があります。しかし、子どもが生まれると話は変わります。育児中は妻が育休を取得して収入が大幅に下がる期間が生じ、さらに子どもが成人するまでの20年間、養育・教育費が継続的にかかります。
収入保障保険とは?定期保険・終身保険との違い
生命保険には大きく「定期保険」「終身保険」「収入保障保険」の3種類があります。それぞれの特徴を整理します。
| 種類 | 特徴 | 保険料 | 保険金の受け取り方 |
|---|---|---|---|
| 定期保険 | 一定期間の死亡保障。掛け捨て | 比較的安め | 一括 |
| 終身保険 | 一生涯の死亡保障。貯蓄機能あり | 高め | 一括 |
| 収入保障保険 | 一定期間、毎月の収入を補填。掛け捨て | もっとも安め | 毎月(年金形式) |
収入保障保険の最大の特徴は「月々の給付」
収入保障保険は、被保険者が死亡した場合に「残された家族に毎月一定額が支払われる」仕組みです。たとえば月15万円・保険期間20年の契約であれば、加入直後に亡くなった場合は最大20年間(合計3,600万円相当)の給付を受け取れます。一方、保険期間の終盤に亡くなった場合は受け取れる総額が少なくなります。
この「時間とともに保障が減っていく」特性が、子どもの養育期間と非常に相性が良いのです。子どもが小さいうちほど保障が手厚く、子どもが独立する頃には保障が終わる。まさに必要な時期に必要な分だけ備えられる設計になっています。
子どもがいる場合に必要な死亡保障の目安
では、どれくらいの金額を備えれば良いのでしょうか。一般的な目安は以下の式で考えます。
- 毎月の生活費 × 子どもが独立するまでの年数
- 教育費(公立・私立によって異なる)
- 葬儀・各種手続きなどの一時費用
- マイナス:配偶者の収入・遺族年金・貯蓄
たとえば毎月の生活費が20万円・子どもが18歳になるまで18年間必要と仮定すると、単純計算で20万円×12ヶ月×18年=4,320万円が必要額の目安になります。そこから配偶者の収入や遺族年金(目安:月10万円前後)を差し引いて考えると、不足分は2,000〜3,000万円程度というケースが多いとされています。
私の場合は団信でローン残債がなくなるため、住居費の心配は不要です。ただ妻が育休中であることや、子どもの教育費が今後かかることを考えると、月10〜15万円・保険期間20〜25年程度の収入保障保険が一つの検討ラインになると感じています。
掛け捨てでいい理由
保険の話になると「掛け捨てはもったいない」という声を聞くことがあります。しかし、子どもの養育期間を保障するという目的においては、掛け捨ての収入保障保険は非常に合理的な選択です。
- 保険料が安く、家計への負担が小さい
- 貯蓄は保険とは別に、NISAやiDeCoで行うほうが効率的
- 子どもが独立した後は死亡保障が大きく不要になる
- 「必要な期間だけ、必要な保障を確保する」という考え方がシンプルでわかりやすい
終身保険は解約返戻金があり「貯蓄性がある」と言われますが、その分保険料が高く、同じお金をNISAで運用したほうが長期的には資産が増える可能性があります。保険と資産運用はそれぞれの役割を分けて考えるのが基本です。
29歳男性の収入保障保険料の目安
保険料は会社・保障内容・健康状態によって異なりますが、参考として以下のような目安があります(あくまで一例です)。
| 月額給付金 | 保険期間 | 月額保険料の目安(29歳・非喫煙) |
|---|---|---|
| 10万円 | 60歳まで(約31年) | 約1,500〜2,500円 |
| 15万円 | 60歳まで(約31年) | 約2,000〜3,500円 |
| 20万円 | 60歳まで(約31年) | 約2,500〜4,500円 |
月2,000〜3,000円程度であれば、家計に与えるインパクトはかなり小さく抑えられます。非喫煙・健康優良体の割引が適用されるとさらに安くなる場合もあります。複数の保険会社を比較検討し、保険料と保障内容のバランスを確認することをおすすめします。
私が収入保障保険を真剣に検討し始めたきっかけ
正直なところ、子どもができるまで保険のことをほとんど考えていませんでした。火災保険には加入していましたが、医療保険も生命保険も未加入のままでした。「まだ若いし、何かあっても妻も働いているから大丈夫」という気持ちがありました。
ところが妊娠が判明し、「もし私が突然亡くなったら」という状況をリアルに想像したとき、ゾッとしました。住宅ローンは団信で消えても、妻が育休中の収入で赤ちゃんを一人で育てていくのは相当な負担です。そこで初めて、「子どもが生まれる前に、保険を真剣に考えなければ」と思いました。
今は収入保障保険を軸に、FP(ファイナンシャルプランナー)への相談も含めて検討を進めています。資産形成の面ではNISAと並んでiDeCoも活用しており、老後資産の積み立てと節税を組み合わせた仕組みをすでに動かしています。「保険は保障、投資は資産形成」と役割を分けることが、家計全体を整えるうえで重要だと感じています。
まとめ:子どもが生まれる前に確認しておきたいこと
- 団信は「住宅ローンの残債をゼロにする」保険であり、生活費・養育費はカバーしない
- 収入保障保険は毎月の給付で家族の生活を支える仕組みで、子育て期間との相性が良い
- 定期保険・終身保険と比べて保険料が安く、掛け捨てでも合理的な選択
- 29歳男性なら月2,000〜3,500円程度から加入できる商品もある(あくまで目安)
- NISAなどで資産運用しつつ、保険は「保障」に特化して使い分けるのが基本的な考え方
保険選びに正解はなく、家族構成・収入・ローン残高・貯蓄状況によって最適な答えは変わります。まずは現状を整理し、必要であればFP相談も活用しながら、子どもが生まれる前に備えを整えておきましょう。
【免責事項】本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の保険商品・サービスへの加入を推奨するものではありません。保険料・保障内容は保険会社・契約条件・健康状態によって異なります。実際に加入を検討される際は、保険会社や公認のファイナンシャルプランナーにご相談ください。また、税制・制度に関する内容は2026年4月時点の情報をもとにしており、今後変更される可能性があります。
我が家の場合、住宅ローンが4950万円(変動金利)あり、投資信託で840万円ほどを運用中です。万が一の際に投資資産だけではローンを賄えないからこそ、収入保障保険の重要性を実感しました。

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